効果のあるレスベラトロールは限られています
サプリメントに含まれるレスベラトロールは多くの種類があり、効果が確認されていないものや、すぐに変質してしまうものなどが多く存在します。
ここではどのようなレスベラトロールを摂ればいいのかをご説明していきます。
知識をつけて賢い選択をしましょう!
レスベラトロールを選ぶ上での条件
現在、多くのレスベラトロールサプリメントが出回っていますが、どのようなサプリメントに効果があるのか悩むところだと思います。
ここではどのようなサプリメントに効果があるのかをお話していきます。
現在、長寿遺伝子のスイッチを入れヒトの体を長寿にし、ミトコンドリアを活性化し病気の予防に役立つと論文にて発表されているものは、以下の通りとなります。
ブドウ由来であること
長寿遺伝子にスイッチを入れつつ、ミトコンドリアを活性化するのはブドウ由来のレスベラトロールです。
マウスの実験等で使用されて効果が確認されているのは、この種のレスベラトロールだけです。
ブドウ発芽種子を使用していること
ブドウに含まれる有用なレスベラトロールの多くは、皮ではなく種子に多く含まれています。
この種子が発芽する瞬間、つまり最も生命力が強くなる時期の種子を使用することで、最も効果的なレスベラトロールを抽出することが出来ます。
トランス体レスベラトロールを使用していること。
レスベラトロールにはシス体・二量体・ビニフェリン等多くの状態が存在します。
最も効果があると確認されているのは「トランス体」のみとなります。
配糖体加工してあること
本来、トランス体レスベラトロールは不安定なものです。
摂取する上で問題となるのは
- 水に溶けにくい→吸収・消化されにくい
- 光に不安定→小腸に届く前に変質しやすい
- 熱に不安定→保存が難しい
- 紫外線に不安定→保存が難しい
つまり、変質してほとんど効果のない「シス体」になりやすいということです。
そこで、トランス体レスベラトロールを特殊な酵素で分解し醗酵させ安定性を高め、小腸が吸収しやすいように分子レベルで糖を結合させる加工をします。
これを「配糖体加工」といいます。この加工法は岡山理科大学 理学部 臨床生命科学科の浜田 博喜教授によって開発されました。
http://www.ous.ac.jp/DAS/chem/hamada/
ですから、レスベラトロールのサプリメントを選ぶ場合は上記の内容をクリアしたサプリメントを摂取しないと、なんとなく元気にはなったけど長寿遺伝子のスイッチは入っていなかったなどということになりかねません。
また、保存料を使用していないサプリメントは酸化しやすく、ブドウのような匂いがする場合がありますので、2週間先以降にに飲む分は冷蔵庫に入れて保存することをお勧めします。
このようなサプリメントには気をつけましょう
また、安いサプリメントには以下のようなものが使われています。
効果の有無は分かりませんが、きちんとした論文にはなっていませんので、購入の際は避けた方がいいでしょう。
イタドリ由来のもの
イタドリは薬品の製造などに使われることが多い植物である種のレスベラトロールが抽出できることは事実ですが、「サーチュイン遺伝子を活性化させるレスベラトロール」であるかは確認されていません。
メリンジョ・リンゴベリー類
植物の皮に微量に含まれる抗酸化物質をレスベラトロールと定義しているようですが、明確な根拠はありません。
レスベラトロール類と表記のもの
レスベラトロールには多くの種類があり、安価に作れるものは「シス体」「ビニフェリン」「二量体」などですが明確な効果は確認されていません。
シス体レスベラトロール
有効な「トランス体」が変質した後の状態を指し、効果は認められません。
レスベラトロールの含有量を謳い文句にしたもの
レスベラトロールは含有量だけでは効果は測れません。
本来吸収の悪いレスベラトロールをどれだけ吸収しやすく加工しているか、吸収を高める補助物質が入っているかが問題です。
注意して!
人間の体は食べたものが原料となり常に入れ替わっています。
今日食べたものがその日のうちに体に取り込まれ、以前体の材料となっていたものが翌日便となって排出されます。
体全体が総て入れ替わるのに約100日、つまり3ヶ月位で人間の体は丸ごと生まれ変わっているのと同じなのです。
ですからサプリメントを試すなら最低3ヶ月は続けてみることをお勧めします。
2ヶ月くらいまでは体の中でエネルギーを溜め込んで3ヶ月目に花開くといったイメージをしていただけるといいと思います。